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◇同じ場所で何度も建て替え−−県教委の発掘調査
蔵王町曲竹(まがたけ)の「鍛冶沢(かじさわ)遺跡」で発掘調査を進めている県教委文化財保護課は11日、縄文時代晩期の掘っ立て柱建物群が同じ場所で何度も建て替えられていたことを確認したと発表した。墓跡とみられる集石遺構も発見し、県内では珍しいという縄文時代のヒスイ製の勾玉(まがたま)なども出土した。発掘に当たった千葉直樹技師は「当時の集落の様子を知るうえで貴重な発見」としている。
鍛冶沢遺跡は、青麻(あおそ)山ふもとの小丘陵地に広がる縄文後期から弥生時代にかけた複合遺跡。以前から多くの遺物が出土して学会の注目を集めており、農道整備事業に伴い、昨年度に続き、今年5月から約2000平方メートルで発掘調査を行った。
今年度の調査では、昨年度発見された掘っ立て柱建物跡群をさらに掘り下げて調査。4本の柱で囲まれた一辺3〜5メートルの正方形の建物が4〜5棟あり、それぞれ何度も建て替えられ、最多で8回に及んでいたことが判明した。縄文晩期中葉ごろ(2700〜2600年前)の建物群とみられるという。周囲から、ヒスイ製の勾玉、多数の縄文土器、石器などが出土した。
また、今回見つかった集石遺構については、昨年度の調査で周囲から、骨を壺(つぼ)に納めて埋葬する再葬墓が見つかっており、縄文時代晩期から弥生時代前期(約3000〜2200年前)の墓跡と考えられるという。
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昭和の初め頃に鍛冶沢遺跡で採集された土偶。写真右のレントゲン写真を見ると中が空洞になっているのが分かります(仙台市博物館蔵・仙台市史通史編1)。 |
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